神戸在住の私が、ろうけつ染めと出会った不思議な経緯について

アートスペースさくらみ

078-855-4273

〒657-0038 兵庫県神戸市灘区深田町1丁目2-21グリーンノート六甲2A

営業時間 9:00~22:00 定休日 不定休

神戸在住の私が、ろうけつ染めと出会った不思議な経緯について

さくらみ教室・習い事,さくらみ代表からのお知らせブログ

2018/11/16 神戸在住の私が、ろうけつ染めと出会った不思議な経緯について

神戸六甲アートスペースさくらみ代表 松本みのぶです。

 

今日のお話は、自分のろうけつ染めのHPでも紹介した話なので、すでにご覧になった方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのブログでも、ちょっと書かせていただきますね(^^;

 

 

ろうけつ染めを始めたきっかけは何だったの?と、よく人に訊かれるのですが、

ろうけつ染めとの出会いはかなり偶然に近いものでした。

 

 

 

 

実家が書道教室だったこともあって、私は子供の頃から書道に親しんできましたが、もともと絵を描きたかったので、師範免許をいただくとそーっと書道の世界からフェイドアウトし(笑)(そうなんです。一時フェイドアウトしておりました(^^;)

 

「さあ、絵を描くぞ!油絵?水彩画?日本画?・・・で、何を描こう?」

 

喜々としてフェードアウトしたくせに、いざ絵を描くとなるとそのジャンルを選べず悩んでいた時、

 

ちょうどそのころ知り合った大阪の南の方に住む友人と、難波で晩御飯を一緒に食べる機会がありました。まだ彼女も私も20代の前半で、「まだ、なんでもできるよね~これから」的な感じで(笑)。

 

彼女も転職のことで悩んだりしていて、いろいろと話は尽きなかったわけですが、

別れ際、地下鉄の難波駅で、逆方向の電車に分かれて乗る時、少しだけ早く着いた梅田方面行の私の乗る電車のドアの前で、そのドアが閉まる寸前に彼女の言葉が飛び込んできました。

 

「みのぶちゃん、ろうけつ染めっておもしろいよ!」

 

そしてぷしゅーっとドアは閉まり、

彼女の言葉だけが残った。

 

 

「ろうけつ染め」って・・・

何?

 

 

 

 

そのまま頭に「?」マークを付けたまま、翌日、仕事に出かけ

 

「昨夜、友達に『ろうけつ染めって面白いよ』って言われたんですが、ろうけつ染めって何ですか? 聞いたことあるようなないような。どこに行ったら習ったりできるんでしょうね~?」

 

と、休み時間に世間話程度のノリで訊いてみたんですね。

 

 

そしたら、ものすごく世話好きな女性がいて、ろうけつ染めを習えるところをリストアップしてくれたんです!

今みたいにネット環境がない時代に、本当によく調べてくれたなーと思うんですが。(←「ケイコとマナブ」にだって、たぶんマイナーすぎて載ってなかったと思う。カルチャーセンター的な所にはあまり行こうと思っていなかったので。)

 

私の方も、まったく「ろうけつ染め」について何も知識がなかったから真っ白な状態だったし、苦労して調べてもらったからには、一つ二つ教室を見学に行かないと悪いなーという気持ちもあったし(笑)。

 

 

 

それで、どうせ見学に行くなら、本場京都よね~、ぐらいの軽いノリで

京都の西院の教室まで、見学にいったわけです。

 

お教室では、母ぐらいの年代の方を中心に7~8名の方が熱心に作業をしていらっしゃいました。

 

 

教室の方々は、ある程度私が「ろうけつ染め」を体験したことがあるか、どんなものかは少なくとも知っているだろうと思って対応してくださったと思うのですが、

 

全く訳も分からず見学に来た私を

 

「え?何も知らんと来たん!?」

 

と驚いて迎えてくださったように覚えています。

 

でも、とても親切に、作業の仕方とか、手順を教えてくださったり、

どんな風に染めあがるか、出来上がった作品を見せてくださったり・・・

その作品が、ものすごく斬新で、都会的で、すごくびっくりしたんです!

 

その時見せていただいた先生の作品の、ターコイスブルーとイエローのコントラストの美しさに目を奪われ…

もうこの段階で「ろうけつ染め」というものをやってみたいと思ってしまっていたように思います。

 

 

ハギレをいただいて、実際ロウ筆でロウを塗らせていただいた後、染料でロウを塗ったところがはじく感じまで体験させていただきました。

本当に何も知らずに来た私に、皆さん親切にしてくださいました(^^;

 

 

「-ん!何だ、この気持ちのよさは」

というのが、ろうけつ染めとの初めての出会いの時の感想です。

 

油絵具とも水彩絵の具とも違う、彩色の体験はしばらく私の脳内に残り、

 

遠いけど、通っちゃお!

 

 

 

という結論に(かなりすぐに)達したわけであります。

思い起こせば、その時初めてロウで描かせてもらったのは、

 

「天 楽」

 

という二文字。

 

まるで、約二十年後、ライブろうけつ染めで和歌を書くのを予告していたかのような・・・いや、そんなたいそうな話ではなく(笑)、何か描いてみろと言われ、すぐに物おじせず人前で描けたのが文字だった、というだけのことなのですが。

 

 

 

ちなみに、後日、私にろうけつ染めを勧めた彼女に、なんであの時ろうけつ染めを私に勧めてくれたのか、と訊くと

 

彼女は家政科出身だったので、授業でやったろうけつ染めのことを、私との別れ際になぜかふと思い出したんだそうです。

 

ろうけつ染めに対する知識は、「あの、ぺきぺき割るヤツね」的なものだけだったみたいなんですが(笑)

 

 

電車のドアがぷしゅーっと閉まる直前の、彼女の声、今でも耳に残っています。

始まりって、なんでもこんなものかもしれませんね。

 

私に「ろうけつ染め」のことを教えてくださった皆さん、20年以上経っちゃいましたが、ありがとうございます。この場を借りて。

 

 

追記:先日、作品を収納しているクローゼット(服をいれずに作品を入れております(笑))を整理していたら、

初めて染めた(書いた?)「天楽」の布が出てきました!

 

 

 

 

 

アートスペースさくらみ

電話番号 078-855-4273
住所 〒657-0028 兵庫県神戸市灘区森後町2丁目3-12 ゴールドウッズ六甲ビル4F(ビル南側にエレベーターがございますのでそちらをご利用ください)
営業時間 8:00~22:00
定休日 不定休

TOP